江戸の暮し

江戸の暮し - 26の視点から

◆ はじめに
21世紀が始まりました。しかし依然先の見えない渾沌とした今、現在の経済、社会のシステムには限界が見えています。誰も分からないこの出口のない状態から抜け出すには、今の物差し、今の価値観だけではきっと答えは見つからないでしょう。
そこで今から400年前、江戸開府とともに始まった江戸時代、265年という長い安定した時代、100万以上の人口をかかえ、しかも世界が驚く清潔な都市であり、文化的にも充実した江戸の町、ここに何かヒントになる価値観があるかも知れません。
当時の人口は10%に満たない武士と90%以上の市民で構成されていました。幸いにも多くの浮世絵士が市民生活も描いています。
これらを「江戸の暮し」という眼鏡をかけて見ると、そこには色々なものが見えてきます。そして現代には失ってしまったもの、失いかけているものも見つかります。
また各項目にある写真は、使用済カレンダー、包装紙、焼き鳥の串、アイスクリームの棒など、身の回りにある不要品を使いました。これらの材料は買えば簡単ですが、捨てるものが何もなかった江戸に習い、すべて「リサイクルと創作」で作りました。

◆ 目　次
1　情　報 − 情報管理社会
2　物　流 − 省エネルギー社会
3　水　道 − 高度技術社会
4　下　水 − 川の有効利用社会
5　便　所 − 循環型社会
6　店の形態 − 容器ゴミの出ない社会
7　衣　服 − リサイクル社会
8　農作物・米 − 徹底利用社会
9　水産物 − 食品ゴミの出ない社会
10　家　屋 − 国内物資調達社会
11　居住スタイル − 隣近所とつながりのある社会
12　冷暖房・照明 − 自然の明るさや温度と近い社会
13　生活素材 − 天然素材利用社会
14　物 − メンテナンス社会
15　旅・交通 − スローなライフスタイル社会
16　コミュニケーション − 口コミ社会
17　社会の仕組み − 自治の精神で運営される社会
18　社会貢献 − もうけを社会に還元する社会
19　町の防災 − 組、組織による防災対応型社会
20　教　育 − ボランティア社会
21　子供の成長 − 実社会の体験学習社会
22　年寄りの生活 − 智恵袋としての役目を担う社会
23　娯　楽 − ユーモア社会
24　教　養 − 自然感の豊かな社会
25　宗　教 − 自由な宗教社会（キリスト教は除く）
26　価値観 − しゃれ心のある社会

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