黒の果実

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ホラー界の新星が描く、新しい恐怖をあなたに。
なんと豪華二本立て!!

今までのホラーとは違う、人間関係の織り成すホラーストーリー。
降り注ぐ恐怖、憎悪が、次々とあなたに襲いかかります。


『ザクロの秘密』

あなたは同窓会で誰かの視線を感じたことはありませんか?
それは愛情のこもったやさしい視線ですか。それとも憎悪の……?

父親が送ってくれた荷物の中の、一番下にあった見覚えのない小学校時代のサイン帳。
これは自分が転校する前の学校でもらったものなのか?
思い出そうとしても転校する前の小学校のことがどうしても思い出せない。
開いてみると、最初の担任のメッセージのページ以外が黒く塗りつぶされていた。
このサイン帳はなんなのか、自分が忘れている記憶とはなんなのか、

甘酸っぱいザクロに潜む、底知れぬ人の悪意に直面していくことに……。


『熟れた柿』

物静かな性格の千春には妹が一人いた。
妹といっても実の妹ではなく、実の母親が死に、家に転がりこんできた女が生んだ腹違いの妹。

その妹は昔から何かと人のものをほしがった。
人のものが羨ましく見えて、なんでもほしがる性格なのだ。
そのくせ自分のものとなると全く興味を示さなくなる。
そんな妹が次にほしがったのは、千春の婚約者。

千春にふりそそぐ悲劇、そして千春の妹に関わるすべての人にふりそそぐ悲劇。
今までの怒り、そして婚約者を奪われた姉のとった仕返しとは?


【作者プロフィール】松村比呂美───────◆
1956年福岡県生まれ。日本推理作家協会会員。
オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む
『女たちの殺意』で2005年にデビュー。
著書に『鈍色の家』『終わらせ人』『恨み忘れじ』
『幸せのかたち』などがある。

今までと一風違った人間関係のホラーをお楽しみください。

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