i聞庫「羅生門」

あなたに“聞かせたい”物語があります。
通勤通学の合間に、お子様への読みきかせに…音と映像によるハイブリッド・エンタテーメント【i聞庫/赤(文学)シリーズ】。
芥川龍之介の『羅生門』を、写真と朗読でご堪能ください。i聞庫シリーズ『高瀬舟』でおなじみ、名優・生野文治が朗読します。


『羅生門』あらすじ
『今昔物語』を素材にした、荒廃した王朝末期の京の都が舞台の短編。芥川が学生時代に書いた作品であり、同時期に発表した『鼻』が夏目漱石の絶賛を受けたのに比して、当時さして評価を受けなかったという。救いも、教訓も、エンタテーメントもない。荒廃した都そのものである「重苦しい闇のような」読後感だけが、ズシリと残る。その至高の表現力は、芸術至上主義を志向した芥川ワールドの真骨頂といえる。


芥川龍之介 年譜
1892年 3月1日、東京市京橋区入船町(現・中央区明石町)で、父・新原敏三、母・フクの長男として生まれる。生後7ヶ月後頃に母が精神に異常をきたし、母の実家(芥川家)に預けられ、伯母に養育される。
1898年 江東尋常小学校に入学。
1902年 母、死去。1904年に叔父・芥川道章の養子となり、芥川姓を名乗る。
1905年 府立第三中学校に入学。卒業の際「多年成績優等者」の賞状を授与。
1910年 第一高等学校第一部乙類(文科)に入学。
1913年 東京帝国大学文科大学英吉利文学科に入学。
1914年 東京帝国大学在学中、一高同期の菊池寛・久米正雄らと共に同人誌『新思潮』(第三次)刊行。10月に同誌が廃刊に至るまでに、小説「老年」を発表。本格的に作家活動を開始。
1915年 『帝国文学』に「羅生門」を発表。級友・鈴木三重吉の紹介で夏目漱石門下に入門。
1916年 『新思潮』(第四次)を創刊し、「鼻」を掲載。夏目漱石に絶賛される。東京帝国大学文科大学英吉利文学科を20人中2番目の成績で卒業。『新小説』に「芋粥」を発表。海軍機関学校教授嘱託(英語)に就任。この年、漱石死去。
1917年 初の短編集「羅生門」を刊行。
1918年 『大阪毎日新聞』に「地獄変」、初めての童話「蜘蛛の糸」を発表。妻・文と婚約。
1919年 教職を辞して、大阪毎日新聞社に入社。
1920年 長男・比呂志誕生。
1921年 この頃から心身が衰え始め、静養のため湯可原を訪れるようになる。
1922年 『新潮』に「藪の中」、『大観』に「トロツコ」を発表。『邪宗門』を未完のまま刊行。次男・多加志誕生。
1925年 三男・他寸志誕生。
1927年 『中央公論』に「玄鶴山房」、『改造』に「河童」を発表。『改造』の連載「文芸的な、余りに文芸的な」で谷崎潤一郎と文学史上有名な論争を繰り広げる。「続西方の人」を書き上げた後、致死量の睡眠薬を飲んで自殺。享年35歳。


生野文治
1950年2月9日生まれ。大分県出身。1972年早稲田大学卒業後、RKB毎日放送にアナウンサーとして入社。主にラジオ番組を中心に活躍。アトゥプロダクションに所属。
主な出演作品:「ためしてガッテン」、「報道STATION」、「土曜スペシャル」、「日曜ビッグバラエティ」、「午後は○○おもいッきりテレビ」、「きょうの出来事」、「ブロードキャスター」や「小林製薬」のCMなど多数出演。

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