i聞庫「ごんぎつね」

あなたに“聞かせたい”物語があります。
通勤通学の合間に、お子様への読みきかせに…音と映像によるハイブリッド・エンタテーメント【i聞庫/赤(文学)シリーズ】。
生前たった2冊の童話だけを刊行し29才で早逝した新美南吉の名作『ごんぎつね』を、声優・藤田奈央が朗読します。

『ごんぎつね』あらすじ
ひとりぼっちのこぎつね「ごん」は、いたずら好きで、いつも村人たちを困らせていた。ある日も、兵十が獲ったうなぎを川に戻してしまういたずらをするが、そのうなぎは兵十が病の母のために獲ったものであることを知る。母を亡くしひとりぼっちになった兵十に、「ごん」は償いをはじめるのだが…。そのせつない結末は、私たち現代人に心に何を問いかけるだろう。

《新美南吉 年譜》
1913年7月30日、現在の愛知県半田市(当時半田町)に、渡辺多蔵、りゑ夫婦の次男として生まれる。名前は正八。
1917年 南吉4歳の時、母りゑが29才で病没。りゑは南吉の生後から病気がちだったため、母のぬくもりを肌で感じることなく幼少期を過ごす。りゑ病没半年後、父は再婚し、継母が家に入る。後に成人した南吉が大人に対して攻撃的な表現をする事が多くなった背景には、実母の早逝と早すぎる父の再婚が影響していたのではないかといわれる。
1921年 南吉八歳。慕っていた叔父(実母の弟)鎌次郎が30歳で病没。南吉は自についても含め、後に日記にこう記している。「我が母も我が叔父もみな夭死せし我また三十をこえじと思ふよ」この不安は、的中してしまうことになる。
1926年 半田第二尋常小学校卒業。成績優秀で卒業式では答辞をよんだ。貧しい家のため本来は家業を手伝うところ、担任の先生の口添えで半田中学に入学。在学中、友達から借りた本を読みあさり、文学に傾倒していく。
1929年 同人誌「オリオン」を刊行。その編集メンバーには、最後の恋人となる中山ちゑがいる。
1931年 半田中学校を卒業、半田第二尋常小学校の代用教員なる。若手児童作家の登竜門ともいわれていた雑誌「赤い鳥」に童謡、童話が掲載されるようになる。
1931年 東京外国語学校に合格し上京。尊敬する北原白秋らとの交流が始まる。南吉の代表作は当校在学時に書かれたものが多い。
1934年 吐血し、一時帰省。
1936年 東京外国語学校を卒業するが、この年、二度吐血
1938年 浪人中の南吉に、安城高等女学校の教師として採用が決まる。恋人中山ちゑとの関係も進展し、南吉の人生に幸福な時間が訪れる。
1940年 中山ちゑが急死。南吉は相当なショックを受ける。彼女は、「ごんぎづね」にも登場する「中山さま」の子孫である。
1941年 10月、学習社から初の単行本「良寛物語 手毬と鉢の子」を出版。しかし、12月血尿の症状が出る。以降、病状は快方に向かうことはなかった。
1943年 3月22日永眠。享年29才。死因は喉頭結核。

《声優 藤田奈央》
奈良県出身。
(主な出演歴)
舞台:「吉本ホルモン女学院(base よしもと)」「ホストクラブは永遠に(うめだ花月・芝居もん)」「俺たち浪花ボーイズ~弱気は最大の敵~(うめだ花月・芝居もん)」、レギュラー:「スパイス!(net channel KYO)」、他。

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