ロマネスク　破滅派本格小説オムニバス

オンライン文芸誌破滅派がお送りするiPhone・iPad用電子書籍、ついにリリース!
「ロマネスク」は本格長編小説オムニバス。ロマネスク(小説的)という言葉通り、それぞれの作家が「もっとも小説らしいもの」を書きました。
破滅派が自身を持って送り出す実力派作家陣の力作がたっぷりつまった電子書籍(原稿用紙換算で600枚超!)をお届けします。


【収録作品】
『スワン・ソング』青井橘
メモなんて駄目でいい、レターをきちんと書けばいいのだ――早良子が手紙に綴る、少し壊れた「お母様」と家族の肖像。太宰治の『斜陽』を彷彿とさせる、女性一人称の柔らかな語り口。

『宇治の橋姫』月形与三郎
京都府宇治川の伝承を材に取った中世・歴史ファンタジー。風雅な文章と重厚な質感で読者を圧倒します。破滅派きっての近世日本フリーク手嶋淳による解説付き。

『太陽の外』竹之内温
売春婦の時給と動物園アルバイトの時給を比べながら、今日も「私」は水を飲む。動物園にやってきた新しい生き物と話したりする、ちょっと不思議な現代ファンタジー。

『竜走(ドラゴン・ガンズ)』大谷マサヒロ
竜と人の子孫である「僕達」。祖先の持っていた偉大な力を少しずつ失いながら生きる彼らの姿を中心に描く壮大な世界観を持った作品です。破滅派文藝新人賞受賞者による作品。

『ツイート・ツイート・クローゼット』谷田七重
「私」は尿瓶替わりのウヰスキー瓶ほどもあの人を受け入れる事が出来なかった。思い出の詰まったクローゼットから出ようともがく女性の日常。

『透明郵便試論』アサミ・ラムジフスキー
破滅派きっての技巧派アサミ・ラムジフスキーは「存在しようがしまいが見えるのだ」と言い切っています。数学史上有名な問題を題材にした「嘘の四色問題」に取り組む哲学者ソニア・フースホストを題材にした『透明な嘘をつきとおすための不透明な方法序説』という小説を題材にした『ヨビハン』という論説の翻訳です。

『皆殺しのメロディー』坂露シロタ
俺も実は超能力持ってるんよ――BLUE HEARTSだけが鳴り響く、どうしようもない青春の閉塞感が、僕に皆殺しのメロディーを聴かせる。超能力が密かにせめぎ合う青春小説。

『椅子とりゲームの敗者』渟足川祐也
就職活動から逃げるように、了一君は人類の0.01%になりました。追いつめられた若者が向かう小説執筆の本末はいかに?

更新履歴
・新しい作品を追加しました！　渟足川祐也さんの「椅子とりゲームの敗者」です。
・作品別に表示するよう、アプリケーションの構成を変更しました。
・お値段据え置きです。