英米の小説　5

Early 20th century is a golden ages of the short stories in Britain. A lot of famous writers announced the work. イギリスの短編小説の黄金期といわれている二十世紀初頭は、著名作家が多くの短編小説を発表した時代ですが、アメリカに於いても、この時代に著名な作家が多数輩出し、数々の短編小説が生まれました。ですがこれらの作品を目にする機会は殆どありませんでした。以下の作品が現代に生きる私たちにも十分に共感できるのには驚きです。 目次 １、「卵」＝お人好しで、頑張り屋、頑固だが、傷つきやすく、涙ぽろい父親が、奇形の「ひよこ」を見世物にして、一儲けしようとするが、そのアメリカンドリームも打ち砕かれる…といった筋書きで、アメリカ人の気質がよく表われた作品です。奇抜な発想が面白い！ ２、「朝めし」＝大気は澄み、冷たい静寂の朝、子供を抱いた少女のような母親がストーブでベーコンを焼いている。東の空に日が昇り、山々を照らし始める。未だ見ぬカルフォルニヤのサリナス渓谷の自然の美しさが目に浮かぶ…。そして父親は言う「俺たちはここで１２日間も美味い物を 食っているのだ」…パンとコーヒーそれにベーコンの朝食。飽食時代の我々に何か大きなものが投げかけられたような気がする。３、「逃走」＝スタインベックの描く男性像に単純で動物的な人物がよく登場するが、この作品のペペもその一人で、特技の早業が彼の運命を 決めてしまう…といった筋書きで、人を殺めた後、山岳地帯を逃げ惑うのだが、その逃亡の様が凄まじい！ ４、「エミリィに薔薇を」＝アメリカ南部の名門の出エミリィ。父親があまりにも厳格だったため、婚期をのがし、世間と隔絶した生活を送る中、北部出身のバロンと出会うが、やがて破局がおとずれる。傲慢な誇り高き女性の悲惨な人生が描かれている。５、「世界で一番仕合せな男」＝１９２９年の世界大恐慌の世相を描いたもので、主人公ジェシィの妻子を思う心、義兄との壮絶なやりとり、そして迫力のあるセリフには圧倒されます。あのイブ・モンタン主演の映画「恐怖の報酬」が蘇つてきました。