英米の小説　４

Early 20th century is a golden age of the short stories in Britain. A lot of famous writers announced the work.
イギリスの短編小説の黄金期といわれている二十世紀初頭は、著名作家が多くの短編小説を発表した時代ですが、アメリカに於いても、この時代に著名な作家が多数輩出し、数々の短編小説が生まれました。これらの作品を目にする機会は殆どありませんでしたが、現代に生きる私たちにも十分に共感できることには驚くほかはありません。 　　　
目次
１、 「説教」ハーマン・メルヴｲル作・・・この作品は『白鯨』の第９章にあたる。捕鯨船に乗り込み、三日間の白鯨との死闘の末、九死に一生を得たイシュミュルが、たまたま教会に立ち寄ったところ、マプル牧師が旧約聖書「ヨナ書」の説教を行っていた。真理の為には如何なるものにも抗するという強固な意志も、やがては神意に全てを任せる事の重要性を説いている。
２、「菊」ジョン・スタインベック作・・・『長い谷間』の中の一編です。ノーベル賞作家スタインベックには自然と人生に対する深い洞察力を見事に示した作品が多い。 「菊」の中に、“指が植物と一緒になる”など、人間と自然の細やかな交感を描いており、女性の魅力もその神秘的な直感力にあるとしている。
３、「殺し屋」アーネスト・ヘミングウエイ作・・・数多くの短編小説の中でも傑作の一つと言われている。日常的な世界に突然バイオレンスの世界が入り込んでゆく様を描いたもので、殺し屋二人の会話や店主達とのやりとりのたたみ込むような表現は、さながら映画の一コマを見ているようです。
４、「ブルーホテル」ステｲーブン・クレイン作・・・スエーデン人が賭博者に殺されるという筋書きだが、その罪は賭博者一人 に帰すものではなく、関係者全員が目に見えない運命に支配されているかのようです。また恐怖心の強い男が、一人の若者を殴り倒した後、態度が大胆になってゆく心理の変化も描かれている。格闘シーンなど全体的に緊迫感があって素晴しい。