英米の小説-2

Early 20th century is a golden ages of the short stories in Britain. A lot of famous writers announced the work.
イギリスの短編小説の黄金期といわれている二十世紀初頭は、著名作家が多くの短編小説を発表した時代で、ここに揚げた作品はその中でも特に傑作といわれているもので、これらの作品を目にする機会は殆どありませんでした。現代に生きる私たちにも十分に共感できる作品であることは驚くほどです。
目次
１、「ラブディ氏の小外出」 イーブリン・ウォー作・・・イギリスの伝統ある上流社会を風刺したブラックユーモアで作品を描くことで知られており、 グレアム・グリーンと同じカトリック作家です。
２、「脱出」 ジョイス・ケアリー作・・・わが国では殆ど知られていない作家であるが、オックスホード大学卒業、第一次大戦に従軍した後、文筆生活に入り、政治を扱ったものを何冊か出版した。この作品は１９６０年刊で、事業に成功した男の蒸発をテーマにしたもので、現代の我々も共感出来ますね。
３、「呪われた腕」 トーマス・ハーディ作・・・傑作「テス」「ジュード」を書いた文豪の一人で、彼の厭世思想は作品の随所に見受けられる。彼は言うのだ、"不幸な人間は愚鈍なる運命とサイコロを振る時に操られている"と・・・。
４、「痛ましき出来事」 ジェームズ・ジョイス作・・・あの「ユリシーズ」を書いた作家です。この作品は『ダブリンの市民』の中の一つの逸話で、銀行に勤める小心者の中年独身男が人妻に恋する・・・といった筋書きだが、ヨーロッパの田舎と言われているダブリン市(アイルランド）で、自分の殻に閉じこもって生活している市民の姿が、そこに見受けられる。