英米の小説3

Early 20th century is a golden ages of the short stories in Britain. A lot of famous writers announced the work.
イギリスの短編小説の黄金期といわれている二十世紀初頭は、著名作家が多くの短編小説を発表した時代で、ここに揚げた作品はその中でも特に傑作といわれているもので、これらの作品を目にする機会は殆どありませんでした。現代に生きる私たちにも十分に共感できる作品であることは驚くほどです。 　
目次
１、 「若いグッドマン・ブラウン」 ナザニエール・ホーソーン作・・・彼は１７世紀に魔女狩りのあったマサチュウセッツ州のセイラムに生まれた。 メイン州のボードン大学を卒業した後、家族と世間から孤立した生活を送っていたが、作家を心掛け、多数の短編小説を書いた。この作品は若者の一夜の夢により、人生の暗い現実に目覚めてゆく様を描いており、人間の深層心理を追求した傑作とされている。
２、「航路の果て」 ラドヤード・キプリング作・・・大英帝国の植民地に赴いた４人のイギリス人、鉄道技師、医者、政治顧問たち、インドの想像を絶した環境で、望郷の念にとらわれながら、悪戦苦闘する姿が描かれている。インド育ちのキプリンならではの克明な描写には驚きを禁じ得ません。
３、「フアニーとアニー」 D・H・ロレンス作・・・１９１９年に書かれたものです。プライドが高く、勝気な女性の心理を描いたもので、そこには夫より妻がずっと優れて賢いという、ロレンス共通のテーマが見受けられます。鋳物工場や収穫祭の礼拝堂の風景は、異国ながら何とも懐かしい・・・。
４、「信号手」 チャールズ・ディケンズ作・・・彼は数多くの短編を書いているが、その中でも、この作品は傑作と言われており、「世界怪談名作集」にも載っている。ミステリでホラー的と言われているが、人間の異常な心理を追求した作品が多い。