ドキュメントハックスー書かない技術

ドキュメントはコミュニケーションツールだ！

オフィスには「ドキュメント」が溢れかえっています。そのうちの何割が、明確な目的の下に作られているでしょうか。作成後に役立つドキュメントは、どれぐらいあるでしょうか。いつ終わるともしれないドキュメント作成の作業が、大きなストレスになってはいないでしょうか。市場の変化、業務のスピード化、技術の高度化、そして労働形態の多様化にともなう人員の流動化……これらに対応するには、正確な情報共有が欠かせないからこそ、ドキュメントはこれからも増え続けていくでしょう。
本書では、「文章の書き方」ではなく、「作成プロセス」に焦点を当てて、ムダなドキュメントを作らない・ムダな作業を行わないという「書かない技術」についてのノウハウを紹介しています。限られた時間の中で、すべてをドキュメントに盛り込むのではなく、本当に読み手が必要とする要素だけを盛り込み、そして煩雑な作業をいかに効率的に進めていくには、明確な方針に基づいた「書かない技術」が必要になります。とかく「書く作業」のみがクローズアップされ、見落とされがちな準備や確認の作業を重要視し、作成作業の全体像を解説します。また、チームとして書く場合の方針の立て方や作業手順などにも言及しています。
「コミュニケーションツールとしてのドキュメント」として、ドキュメントそのものの必要性といった吟味の段階からスタートし、「読んでもらえるドキュメント」へ、そして「使えるツール」へと仕立て上げるまでの考え方を解説していきます。
作業を楽にするハックの素は至るところにありますが、本書の内容が、その「気付き」になるはずです。