ストロボセラピー（Strobe Therapy）

ストロボセラピー（Strobe Therapy）は、光の点滅のリズムによって脳波のリズムを整え、深いリラックス状態へと導くアプリです。就寝前に使用することで快眠を得ることが期待できます。また、ストレス低減、判断力や記憶力向上などの効果も期待できます。

アプリの使い方は簡単です。ボタンを押すと、LEDライトが高速で点滅するので、目を閉じたまま、その光を眉間に当ててください。それだけです。

これには不思議なリラックス効果があります。身体を動かさず、目を閉じたまま光の点滅を浴びていると、カラフルな幾何学模様、神秘的なマンダラ模様、美しい自然の景色など、様々なものが見えてきます。どんなものが目に見えるかは、リラックス状態が深まるに連れて変化します。ライトの点滅パターンが同じでも、何が見えるかは、その時々で変わります。目を閉じた状態で見えるものに意識を集中しつつ、光の点滅を浴び続けてください。深いリラックス状態へと、自然に導かれていきます。

手でデバイスを持っていると充分にリラックスできないので、仰向けに寝て、額の上に直接スマートフォンを置くと良いでしょう。光が漏れると周囲の迷惑になる場合は、厚手のタオルなどをその上から被せてください。

ごくまれにですが、体質によっては、光過敏性発作（ポケモンショック）を引き起こす危険があります。自己の責任において、このアプリを使用してください。光に過敏な方は、使用を控えてください。また、あまりにも長時間このアプリを使用すると、めまいなどの副作用が出る可能性があるので、ご注意ください。継続時間の調整も、ご自身の責任において行ってください。

就寝前に光の点滅を浴びたら、覚醒してしまいそうな気がするかもしれませんが、実際には不思議な癒しの効果があります。セッションの間はずっと、身体を動かさずに静かにしていることが重要です。適度に使用すれば、どうやら目の疲れにも良い効果があるようです。

不眠症の方、考え過ぎてしまう方、寝る間際まで頭を使う仕事をしている方、ソワソワしてと落ち着くことのできない方、ぜひストロボセラピーをお試しください。これまでは瞑想やセラピーのための非常に高価な専用機でなければ体験できなかったことが、誰でも手軽に体験できるようになりました。

Guy Harriman氏の開発したAjina Light（https://ajnalight.com）は、そうした瞑想やセラピーのための専用機のひとつです。Ajina Lightは普通のスマートフォンよりも遙かに強い光を発することのできる優れた機器なのですが、問題はその値段です。5555ドル（約60万円）します！ 非常に高価であるため、一般の人が購入して就寝前に使えるようなものではありませんでした。

ストロボセラピーは、ただ単に安価だというだけはありません。専用機にすら備わっていない優れた機能が付け足されています。特に、休憩時間を挟んで複数セットを繰り返せる機能は、このアプリの独自のものです。これには格段に高いリラックス効果があります。

光の高速点滅に不思議な効果があるということは、昔から知られていました。古代ローマのプトレマイオスは、光の高速点滅によって多幸感が生じることを指摘しています。近代のフランスの心理学者、ピエール・ジャネは、これをトラウマの治療に応用しました。『知覚の扉』の著者であるオルダス・ハクスリーは、目を閉じてストロボ光を浴びることに、LSDやDMTなどの幻覚剤に似た作用があると述べています。

ストロボの周波数によって、脳波を調整できるということが、いくつかの科学的研究によって裏付けられています。2016年には、ガンマ波に相当するストロボの高速点滅によって、アルツハイマー病の原因物質とされているアミロイドβをマウスの脳内から除去できるということが、Nature誌に発表されています。

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