幕末 英傑風雲録

動乱の幕末を駆け抜けた15人の英傑録。
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「英傑」と呼べる人物を、幕末の世にみる—。

「英傑」とは【知力や勇気などの優れている人々】
を意味し、「風雲録」は【英雄・豪傑が頭角を現す
好機・情勢】などを意味している。
旧態依然の旧体制の幕府を守る者たち、その一方
で新時代を切り拓こうとする維新たち。
黒船の来航があった幕末は、まさに維新時代と呼
べよう。
「幕末 英傑風雲録」は、そうした幕末の時代を駆
け巡った「15人の“英傑たち”」を人間味ゆたかに
描いた歴史エッセイである。

　なぜ今、幕末の彼らに目を向けるのか—。
昏迷を続ける現代日本の政治・経済の舞台上で、
われわれは生き抜くために、互いが知恵を出し
合ってこの将来を切り拓かなければならない。
それには、現在の社会情勢に似た「幕末」の先人
たちが、どのような生き方をして厳しい世相を渡
っていったかを学ぶのも一つの知恵になると確信
するからである。

　大老の井伊直弼が開国路線を敷き、西郷隆盛、
大久保利通、桂小五郎（のちの木戸孝充）などは
幕末に対立の構えをとり、倒幕の機運を高めてい
く。最後の徳川将軍に就いた慶喜。だが慶喜も移
りゆく世相に抗しきれず、坂本龍馬が発意した
大政奉還を山内容堂が建白し、慶喜は朝廷にこれ
を奏請して許された。
　
かくして、政権は動く—。
その頃、倒幕推進派は、王政復古の大号令を発し
て、朝廷が政権を実質ともに奪回したのである。
　
これが倒幕への合図となった—。
西郷隆盛が暗躍して鳥羽・伏見の戦いを誘発し、
戊辰戦争へと発展させた。
幕末には、榎本武揚らのような骨太い主戦論者も
あったが、慶喜が上野寛永寺で恭順謹慎に努めて
いるのを見て、勝海舟や山岡鉄舟らが江戸無血開城
して、幕府政治を終焉させた。
　西郷隆盛、大久保利通らも政界の中枢にあり、
近代国家の礎を築きあげた。
そして、大隈重信が早稲田大学、福沢諭吉が慶応義
塾大学を創設して教育界を振興させ、岩崎弥太郎が
三菱財閥を築いて財界に勇躍し、伊藤博文も初代総
理大臣として長期政権を担うようなった。
こうした彼らは、すべて「英傑」と呼べるであろう。

　勿論、旧態依然とした幕政に執着する人もかなり
多かった。しかしながら、「維新英傑」たちは、
新時代を切り拓こうとする情熱が「旧体制」を圧し
たのである。

また、本文の登場人物画像には全国の有名な図書館
や記念博物館等に貯蔵されている貴重な実物写真等
を提供して頂きました。

本文の人物画像をタップしていただくだけで、拡大
表示にてご覧いただけます。　　　　

ぜひ、こうした英傑たちが織り成す人間ドラマを
リアルな画像と共に満喫していただきたい。

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