僕の先生はモ－ッアルト

美しい童話

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あらすじ

レオンは音学を学ぶ貧しい学生でした。
レオンは安い下宿屋で細々と暮らして。
レオンの住む部屋には古びたピアノがひとつあるだけです。
昼間は　音楽学校に通い夜はカフェでピアノ弾きのアルバイトをしました。
レオンには何でも心の通じる親友モールがいましたが彼はお金持ちの息子でしたから学校が終われば　家で有名な音楽家の先生のレッスンを受けます。
貧しい レオンは 学校が終わるとカフェへ向かいます。
外車に乗って家に向かうモールを横目で見ながらレオンは 大きなため息をつきました。
「モールはいいなあ。　僕にも素晴らしい先生がいたらどんなにいいだろう。」
音楽学校にはいろんな学科がありましたがレオンもモールも作曲家を目指しましたから同じ学科にいていつも一緒でした。レオンとモールはよく音楽について話し合いました。
「やあモール、君の尊敬する作曲家は　誰だい？」
「僕はベートーベンさ。彼の作品は　力強い。レオン　君は　誰なのさ？」
「僕はモーツアルトが好きさ。　彼の曲は自然で心が和やかになる。」
貧しいレオンと裕福なモールでしたが音楽を通じて彼らはとても仲の良い親友でした。
ある日レオンの誕生日のことです。　
モールがレオンにプレゼントを渡しました。
大きな四角いプレゼントのつつみに　レオンは　驚きました。
「モール　一体　これは　何だい？」
モールは　笑いながら
「いいから　包みを　開いてごらん。」と　言いました。
それで　包みを　開けてみると　何と　モーツアルトの肖像画です。
モールは　レオンの肩を　たたいて　言いました。
「レオン、君ならきっとモーツアルトのような和やかな曲を作ることができるよ。　これを部屋に飾って素晴らしい曲をたくさん作れよ。」
レオンは親友のモールの手を握り締めて言いました。
「ありがとう。モール。」
さてその日さっそくレオンは自分の部屋にモーツアルトの 肖像画を ちょうどピアノの真上に　かけました。
「よし今日から僕の先生は モーツアルトだ。モーツアルト 先生よろしく　お願いします。」
レオン は元気に モーツアルト にあいさつをしてピアノの練習にはげみました。
レオンは簡単な曲を一つ作ると
「モーツアルト先生、僕の作曲した　この曲は　いかがなものでしょう？」とたずねますが肖像画の
モーツアルトは　何も答えません。
「う~ん、どうもお気に召されないようですね。」とレオンは頭をかきました。
ある日のことレオンは一生懸命ピアノのレッスンをするうちにそのうちにピアノに寄りかかってうとうと眠り始めました。
トントンレオンの肩をたたく者がいます。
起き上がって見ると何と目の前に本物のモーツアルトが　立っています。